大韓山岳連盟は21日、ソウルのオリンピックパークテル・ベルリンホールにて記者会見を開き、来月開催される「2025 IFSCソウル スポーツクライミング&パラクライミング世界選手権」の概要を発表しました。大会開幕を約1ヶ月後に控え、出場する韓国代表選手らが大会への意気込みを語りました。
大会概要と開催までの経緯
本大会は、2023年4月1日にシンガポールで開かれた国際スポーツクライミング連盟(IFSC)の総会にて、満場一致でソウルでの開催が決定しました。大韓山岳連盟は、2022年のクライミングワールドカップやアジア選手権、そして2023年と2024年のソウルワールドカップ、さらにはユース世界選手権などを成功裏に開催してきた実績があり、その国際大会運営能力が高く評価されています。
今回、世界で最も権威のあるクライミング大会である世界選手権が、9月20日から28日までの9日間にわたり、ソウルオリンピック公園を舞台に繰り広げられます。予選は「ハノル広場」の特設会場で、準決勝と決勝は「KSPO DOME」で行われる予定です。大会には世界約60カ国から約1000人の選手団が参加し、リード、ボルダリング、スピード、そしてパラクライミングの各種目で世界一の座を争います。
代表選手たちの抱負と目標
記者会見には、韓国クライミング界のレジェンドであるキム・ジャイン選手をはじめ、ソ・チェヒョン選手、イ・ドヒョン選手、チョン・ジミン選手といったトップ選手が出席し、現在のトレーニング状況や大会への決意を述べました。
女子代表のソ・チェヒョン選手は、2028年ロサンゼルス五輪でのメダル獲得が有力視されるリード種目の世界的強豪です。ソ選手は「今年はリードで良い成績を残せており、トレーニングもリードに集中しています。この世界選手権で弾みをつけ、ロサンゼルス五輪ではさらに良い姿をお見せできると思います」と力強く語りました。
男子代表のイ・ドヒョン選手は、現在ボルダリングで世界ランキング2位、リードで4位につける実力者です。イ選手は「まずは両種目で決勝に進出することが第一の目標です」と冷静に目標を掲げました。
スポーツクライミング代表チームのパク・ヒヨン監督は、「今回の世界選手権では、スピード、ボルダリング、リードの全3種目でメダルを獲得することが目標です。そして、金メダルを手にし、会場に韓国の国歌を響かせたい」と熱い思いを明かしました。
広報大使の任命と特別ゲストからの応援
会見では、大会の広報大使としてキム・ジャイン選手、チョン・ジョンウォン選手、ソン・ハンアルム選手が任命され、委嘱状が授与されました。3名は大会期間中、様々な広報活動を通じて大会を盛り上げていく予定です。
また、この日は特別なゲストとして、スピード国家代表ソン・ハンアルム選手の兄であり、人気グループ「ZEROBASEONE」のメンバーであるソン・ハンビン氏が登壇。「韓国で初めて開催される世界選手権に多くの関心を寄せていただき、ありがとうございます。選手として出場する妹ソン・ハンアルムの活躍も期待してください」と、力強い応援メッセージを送りました。